2024.07.16

葬儀の基礎知識

葬儀で贈る供花と花輪とは?違い・飾り方・手配方法・お返しについて解説

葬儀会場に供花や花輪をお供えすることがあります。故人を偲んで供花や花輪を贈りたい場合、どうすればよいのでしょうか。

この記事では、供花と花輪の違い、手配方法、贈る際のマナー、金額相場、飾り方、お返しについて解説します。遺族に失礼にあたらないよう、マナーを押さえておきましょう。

葬儀で贈るお花の種類

葬儀で贈るお花には、主に次の4種類があります。

  • 供花
  • 花輪
  • 枕花
  • 献花

それぞれの意味や贈り方について解説します。

供花

供花(きょうか・くげ)は、故人を偲び、冥福を祈って弔意を表すために葬儀に供える花です。白や黄色の生花を選ぶのが一般的であり、ユリ、菊、胡蝶蘭などが用いられます。

祭壇の両脇に供物などと共に飾られて葬儀会場に彩りを添えるため、籠花やフラワースタンドなどの形態で一対にして贈るのが、基本的なマナーです。

花輪

葬儀における花輪(はなわ)は、供花と同様に弔意を表すために供える花ですが、供花とは形状が異なります。生花や造花を円形にアレンジした飾りで、白、黒、青、紫、緑などの色の花が用いられます。

円形の花飾りの下には土台があり、贈り主の氏名を記載した芳名名札を付けるのが一般的です。通常は葬儀会場の外に飾られます。

枕花

枕花(まくらばな)は、亡くなってから通夜が始まるまでの間、故人の枕元に供える花です。親族や、故人と特に親しかった友人などから贈られます。

白を基調とした、ユリや菊などの生花で作られた、小さな花籠が一般的です。亡くなってすぐに飾られ、遺族の悲しみに寄り添います。

献花

献花(けんか)は、お別れ会や、キリスト教式の葬儀などにおいて、故人へのお別れの気持ちを示すために参列者が祭壇や棺に花を供えることです。

一般的には、一人一輪ずつ、白いユリ、菊、カーネーションなどの生花を手向けます。献花用の花は持参するのではなく、葬儀会場に用意されたものを用いるのがマナーです。

地域・宗教・宗派による供花と花輪の違い

供花や花輪は、地域や宗教・宗派によっても異なります。葬儀が行われる地域や、喪家の宗教のマナーを守って贈りましょう。

地域ごとの違い

関東地方では花輪を飾るのが一般的ですが、関西地方においては葬儀会場の入り口や祭壇にシキミという植物を飾り、故人を邪気から守ります。

また、花輪を一基で飾るのか、一対で飾るのかは地方によって異なります。あらかじめ、葬儀会社に確認しておくと安心です。

宗教・宗派ごとの違い

キリスト教では造花は供えず、生花にしなければなりません。

花の色は、仏式や神式の葬儀の場合には白を基調としますが、淡い黄色やピンクの花も用いられます。一方、キリスト教式の葬儀では、白のみが使われるのが一般的です。

供花や花輪を手配する際には、あらかじめ葬儀会社に宗教や宗派を確認しておくことをおすすめします。

供花・花輪の手配方法

供花・花輪の手配方法として、次の3つが挙げられます。

  • 葬儀会社に依頼する 
  • 花屋に依頼する
  • ネットで注文する

それぞれ詳しく解説します。

葬儀会社に依頼する

供花や花輪を手配するもっとも確実な方法は、葬儀を執り行う葬儀会社に依頼することです。葬儀会社は、供花・花輪を受け取るのかといった遺族の意向、喪家の宗教・宗派、葬儀会場の広さなどについて把握しており、適切な供花や花輪を葬儀会場に届けてもらえます。

もしも、供花や花輪の受け入れができない場合には、その旨を伝えてもらえるため、遺族に迷惑をかけてしまう心配もありません。

まずは遺族に、どの葬儀会社に葬儀を依頼しているのかを確認しましょう。

花屋に依頼する

花屋でも供花や花輪の注文が可能です。ただし、花屋に注文しても問題がないかどうかを、葬儀会社に確認しておいたほうがよいでしょう。葬儀会社によっては、外部からの花を受け取らない場合があるためです。

また、葬儀会社へ問い合わせる際には、喪家の宗教・宗派、遺族の意向に合わせた供花や花輪の種類やサイズについても教えてもらいましょう。葬儀にふさわしい花を贈ることが重要です。

ネットで注文する

供花や花輪をインターネットで手配する方法もあります。この場合にも、花屋に依頼するときと同様、注文しても問題がないかを葬儀会社に確認しましょう。

喪家の宗教・宗派、遺族の意向に合わせた供花や花輪の種類やサイズについても教えてもらったうえで、適切な花を選びます。サービスによっては、弔電などもあわせて送れるため便利です。

供花・花輪を贈る際のマナー

供花・花輪を贈る際には、気をつけておきたいポイントがあります。供花・花輪を贈る際のマナーとして、次の4点を解説します。

  • 供花・花輪を贈ってもよいかを確認する
  • 宗教を確認する
  • 芳名名札を添える
  • 余裕をもって手配する

供花・花輪を贈ってもよいかを確認する

供花・花輪を贈る前には、遺族あるいは葬儀会社に、供花・花輪を贈ってもよいかどうかを確認することが重要です。供花・花輪を辞退している場合や、葬儀会場の広さの問題により飾れない場合があります。

供花・花輪を贈って弔意を表したいと考えていても、遺族の意向を尊重するのがマナーです。

宗教を確認する

喪家の宗教も事前に確認しておきましょう。宗教・宗派によっては、花輪を飾る習慣がない場合もあります。

また、キリスト教式の葬儀においては、宗教上の理由により、造花は飾らないとされています。花輪は造花で作られていることが多いため、注意が必要です。

芳名名札を添える

供花・花輪には、贈り主の氏名を記載した「芳名名札」を添えます。送り主が1名の個人である場合にはフルネームを記載しますが、その他の場合には書き方がそれぞれ異なります。

贈り主別の、芳名名札の書き方は次のとおりです。

  • 複数名の親族から贈る場合:「〇〇家 子供一同」「〇〇家 孫一同」
  • 複数名の友人から贈る場合:「〇〇大学 友人一同」「〇〇サークル 友人一同」(贈り主全員の個人名を記載して送り状を添える)
  • 企業から贈る場合:「〇〇株式会社 代表取締役 〇〇〇〇」
  • 企業の部署に所属する複数名から贈る場合:「〇〇株式会社 〇〇部一同」

余裕をもって手配する

通夜の始まる2時間前までには葬儀会場に届くように、供花・花輪を手配しましょう。

供花や花輪は、並び順に配慮して飾っていくため、開始直前に届くと並べ方を変更しなければなりません。遺族に迷惑をかけないよう、早めに手配してください。

ただし、届ける時間が早すぎるのも問題です。生花が劣化してしまったり、前もって準備していたと思われたりすると、遺族に悪い印象を与えてしまいます。

供花・花輪の金額相場

供花の金額相場は、1基であれば1万円前後、1対であれば2基であるため2倍となり、2万円前後です。

花輪の金額相場は、1基であれば1万〜2万円程度で、1対の場合は2倍となり2万〜4万円程度です。

上記の金額には、設置代、撤収代、送料などが含まれています。ただし、季節によっても生花の価格は変動するため注意が必要です。

また、高価な花のほうがよいわけではありません。相場から外れた高価な花を送ってしまうと、遺族が負担に感じてしまうおそれがあります。

供花・花輪について不安があれば、葬儀会社に問い合わせてみることをおすすめします。

【喪主側】供花・花輪の飾り方

供花は芳名名札を添えて、故人と親しかった人から順番に、祭壇近くから並べて飾るのが基本です。一般的には、遺族、友人、会社関係者の順となります。

花輪は芳名名札を添えて、葬儀会場の外に飾ります。故人と親しかった人から順番に、入り口近くから並べていきます。

ただし、供花・花輪の並び順は地域によっても異なるため、葬儀会社と相談しながら決めていくのがよいでしょう。

【喪主側】供花・花輪のお返し

供花・花輪のお返しは、香典返しと同様の扱いになることを覚えておきましょう。なるべく早いタイミングで、お礼状やお返しの品物を送ります。

供花・花輪と共に香典をいただいた場合には、香典と供花・花輪の合計額の1/3から1/2程度の金額の品物を、香典返しとして送るのが一般的です。

ただし、親族から贈られた供花・花輪に対しては、お返しをしなくても問題ありません。

まとめ

供花・花輪は故人を偲んで冥福を祈ってお供えするものであり、気持ちを込めて贈ることが大切です。地域・宗教・宗派ごとの違いに注意して、葬儀会社、花屋、ネットなどで手配します。

また、供花・花輪を贈ってもよいかを確認すること、宗教を確認すること、芳名名札を添えること、余裕を持って手配することなどのマナーを押さえておきましょう。

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供花や花輪など葬儀に関することであれば、些細なことでもかまいませんので、ぜひ一度ご相談ください。

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