2024.07.16

葬儀の基礎知識

ホテル葬とは?特徴・費用・流れ・依頼先・メリット・デメリットを詳しく解説

ホテル葬とは、ホテルで行う葬儀・お別れ会のことです。もともとは芸能人や著名人がよく利用していたスタイルですが、最近では一般人にも人気が広まりつつあります。

本記事では、ホテル葬の特徴やメリット、デメリット、費用、依頼先、具体的な流れを詳しく解説します。ホテル葬に興味があるけれど、開催できるのか、どのような段取りで進めればよいのかわからない方は、ぜひ参考にしてください。

ホテル葬とは?特徴を解説

ホテル葬とは、家族・親族だけで小規模に葬儀・火葬を行ったあとに、ホテル内の宴会場・ホールにて告別式として開催される「お別れ会」や「偲ぶ会」のことです。まずは、ホテル葬の主な特徴を3つ解説します。

遺体を持ち込めないなどの制約がある

葬儀に特化した葬儀場とは異なり、ホテル葬は一般のホテルで行われるため、以下のような制約があります。

  • 遺体を持ち込めない
  • 遺骨の持ち込みもできないケースがある
  • 焼香ができない(献花・ろうそくによる献灯は可能)
  • 読経・鳴り物もできないケースがある

どのような制約があるのか、ホテルへ事前に確認しておくことをおすすめします。

ホテル内の施設を利用できる

ホテル内には、宿泊や宴会、会議、イベントといった多様なニーズに応えるために、さまざまな施設が備えられています。ホテル葬においては、必要に応じてホテルにある各施設を利用できます

セレモニー形式とパーティー形式がある

ホテル葬には、セレモニー形式とパーティー形式があります。それぞれの特徴は以下のとおりです。

セレモニー形式

葬儀場での告別式に近いのがセレモニー形式のホテル葬です。祭壇を設置し、その前で弔辞や弔電を読みます。告別式では焼香をしますが、ホテル葬では献花を供えるのが一般的です。

パーティー形式

ホテル内の宴会場などで、立食パーティーとして行われるのがパーティー形式のホテル葬です。会場では、故人の映像を上映したり、故人が好きだった音楽を流したりする場合もあります。

会食をしながら故人を偲んで語り合いますが、自由解散であることが多いため、短時間しかいられない人でも参加可能です。

ホテル葬のメリット

ホテル葬の主なメリットは、以下の4点です。

  • アクセスが良い
  • 料理の種類が豊富
  • 宿泊が可能
  • 設備が充実している

それぞれについて解説します。

アクセスが良い

ホテルの多くは、公共交通機関でアクセスしやすい場所にあります。駅に近かったり、街の中心部にあったりするため、多くの参列者を招ける点がメリットです。また、駐車場も完備されているため、車で訪れる人も困りません。

料理の種類が豊富

ホテルでは、宴会やパーティーのために和食や中華、フランス料理など、さまざまな料理を提供しています。故人の好きだった料理をパーティー形式のホテル葬で用意すれば、会食をしながら故人を偲ぶことができるでしょう。まずは、ホテルの担当者に相談してみることをおすすめします。

宿泊が可能

参列者のなかには、遠方から訪れる方がいるかもしれません。ホテル葬であれば、参列の前後に同じ施設内に宿泊できて便利です。

また、葬儀の準備に忙しい遺族にとっても、ホテル葬と宿泊を同時に手配できるため、手間を減らせます。宿泊が可能であることは、ホテル葬ならではのメリットです。

設備が充実している

ホテルは音響や映像、照明などの設備が充実しているため、ホテル葬を演出するための特別な準備が必要ありません。また、控室やロビーなど、待機したり休んだりするスペースがあることも魅力です。

さらに、新しいホテルであればバリアフリー対応が進んでいるケースも多く、さまざまな参列者を安心して迎え入れることができます。

ホテル葬のデメリット

一方で、ホテル葬には以下のようなデメリットもあります。

  • 費用が高額になりやすい
  • 葬儀に制約がある

メリットだけではなくデメリットもよく理解したうえで、ホテル葬を開催しましょう。

費用が高額になりやすい

参列者の人数や規模、形式にもよりますが、ホテル葬は費用が高額となる傾向があります。家族葬などの費用が別途発生しているため、追加でホテル葬の費用がかかることになります。

ただし、予算がかかっても、多くの人に故人を偲んでもらえる機会を作りたいと考える人にとってホテル葬は最適です。

また、会食を伴う場合には、参列者から会費を集める方法も検討できます。いずれにしても、遺族間で事前によく相談しておきましょう。

葬儀に制約がある

葬儀会場にて葬儀を執り行う場合、葬儀に精通したスタッフに全体を取り仕切ってもらうのが一般的です。

一方で、ホテル葬の場合には専門のスタッフがいないため、葬儀の進行を誰が担うのかを決めなければなりません。ホテルの制約により、希望どおりの葬儀を開催できないケースもあるでしょう。必要に応じて、葬儀会社のスタッフに入ってもらうことも検討してください。

ホテル葬がおすすめの人

では、どのような人がホテル葬を開催するのに適しているのでしょうか。ホテル葬がおすすめの人の特徴を3つ紹介します。

直葬・家族葬を執り行った人

ホテル葬は、直葬・家族葬を執り行った人に適しています。

近年では、通夜や告別式を行わず、家族を中心に火葬のみを行う「直葬(ちょくそう)」や、家族や親しい友人などの少人数で執り行う「家族葬」が増えてきています。

どちらも、参列者の人数が限られている葬儀です。そのため、直葬や家族葬を執り行ったあとに参列者を招いて「故人がお世話になった方々にお礼を伝えたい」と考える人も少なくありません。

また、直葬・家族葬が終わったあとで、故人の友人から改めて「お別れ会」や「偲ぶ会」をしてほしいという声が出るケースもあります。遠方に住んでいて葬儀に出られなかった人でも、ホテル葬であれば日程に余裕があるため参列しやすいでしょう。

参列者が大勢見込まれる人

故人、あるいは喪主が著名人であった場合には、大勢の参列者が見込まれます。通常の葬儀会場では入りきれないと予想されるのであれば、ホテル葬を開催することも選択肢のひとつです。

まずは、家族や親族を中心として葬儀・火葬を行い、そのあとにホテル葬を開催すれば、大勢の参列者に対応できます

社葬を執り行う人

企業の社長や役員が亡くなった際には、社葬を執り行う場合があります。とくに大企業であれば、社員や取引先など大勢の関係者が集まることが想定されるため、ホテルのような広い会場が必要です。

まず、家族や親族を中心として葬儀・火葬を行ったあとに、社葬として大ホールなどでホテル葬を執り行うことができます。

ホテル葬の費用

ホテル葬の費用は、ホールを使用したり、料理を提供したりすることから、通常の葬儀よりも高額となる傾向があります。規模や形式によっても異なりますが、100万円以上がひとつの目安です。

規模を小さくするなど、工夫次第で費用は抑えられます。ただし、費用のことばかりを気にして、ホテル葬を行う本来の目的を忘れてしまわないように注意しましょう。

ホテル葬は、故人とゆかりがあった人にお礼を伝えたり、参列者が故人を偲んだりするためのものであるため、ある程度の費用負担はやむを得ません。

ホテル葬の依頼先・タイミング

ホテル葬は、葬儀会社もしくはホテルに直接依頼しましょう。

葬儀会社に依頼する場合は、通常、葬儀会社が提携しているホテルのなかから会場を選ぶことになります。

ホテルに直接依頼したい場合は、ホテル葬をプランに組み入れているかどうかの確認が必要です。希望するホテルがあっても、ホテル葬の取り扱いがなければ開催は難しいでしょう。

また、ホテル葬を行うタイミングは、火葬後であることが一般的です。

ホテル葬の流れ

ホテル葬は、通常の葬儀とは異なり、次のような流れで進めます。

  1. 開式・故人の紹介
  2. 弔辞・弔電・献花
  3. 演奏・余興など
  4. 閉式・会食

ステップごとのポイントを詳しく解説します。

開式・故人の紹介

司会者が開式することを述べます。司会者は、葬儀会社やホテルのスタッフに担ってもらえますが、故人の友人代表などが務めることも可能です。

開式後は、故人のこれまでの歩みを紹介しましょう。スライドショーを映写して略歴を説明したり、社葬であれば故人の会社における功績を紹介したりします。

弔辞・弔電・献花

親族代表、友人代表、会社関係者の代表などからの弔辞が述べられ、弔電がある場合には読み上げられます。

焼香は行われないのが一般的です。代わりに、参列者全員による献花、あるいはろうそくに火を灯して捧げる献灯が行われます。

演奏・余興など

喪主の意向により、演奏・余興などが行われる場合もあります。たとえば、故人が音楽に親しんでいた場合、親族や友人が演奏したり、プロの演奏者に依頼したりすることもあるでしょう。

閉式・会食

司会者が閉式の言葉を述べたあとに、会食が行われます。会場をホテル内のレストランに移すこともあるでしょう。また、閉式前やホテル葬の式中に会食をする場合もあります。故人を偲んで語り合いましょう。

まとめ

ホテル葬は、通常の葬儀に比べると制約はあるものの、自由な形態で故人を偲べる機会でもあります。大切なのは故人を偲ぶ心と、故人にゆかりのある人たちへの感謝の気持ちです。ホテルのメリットを活かして、心のこもったホテル葬を執り行いましょう

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